【トツキトウカ・コラム】『生きててほしい』 ~中学校での読み聞かせの現場から~
2019/05/07(火)

ママとねが事務局をつとめ、2014年の立ち上げ時から毎年発行している詩集「トツキトウカSHIZUOKA EAST」

 

 

 

 

 

詩集を、中学校の読み聞かせに活用してくださった、長澤禎文Not Hitori Bocchiプロジェクト代表)さんから、素敵な投稿が届きましたので紹介させていただきます。(以下引用)

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昨年の秋、学校支援地域本部や学校評議員として関わり続けている中学校で読み聞かせをしました。

読んだのはこの地域で活発に活動されているママ団体の『ママとね』さんが企画・編集された『トツキトウカ SHIZUOKA EAST』という詩集。

生まれたばかりの赤ちゃんへ親や祖父母が綴った詩を集めた詩集です。

ただの読み聞かせではなく
「子どもたちに思いを伝える場にしたい」そう思い、
詩に込められた書き手の思いを、
下手でもいいから一生懸命心を込めて伝えようと練習もし、本番に臨みました。

 

 

 

 

 

持ち時間15分のうち、残り1、2分のところで朗読を終え、一般的な親の思いと僕自身の思いを伝えることに。

用意してあった手のひらに乗るほど小さな靴を見せながら
「みんなにもこんな時があったんだよ」と話しつつ、頭に一つの言葉が浮かびました。

 

『生きててほしい』

 

もう二十歳を越えたうちの娘は、予定日より1ヶ月ほど早い早産で生まれました。いつ消えてしまうかわからないその命を、保育器の外から見守るしかなかったあの時の自分と詩の書き手の思いが重なって浮かんだ言葉でした。

教室でこちらに向くたくさんの目に、ゆっくりとこちらも目を巡らせながら

 

 

「オジサンの願いは一つだけ。

『生きててほしい』

その思いで皆さんと関わり続けています」
と伝えました。

その場で思いついた言葉のようで、
ずっと心の中にあった言葉。
これが伝えたかったんだと
自分でも納得できた言葉でした。

 

「命を大切にしなさい」という押し付けの言葉には
違和感があった。
ずっと伝えたかったのは
この言葉だったんだ。

心の中にある思いを伝える難しさと、
ある日突然キーワードが降りてくることがあるんだよなと、考え事をしていたら思い出したエピソードでした。

学校と関わり続ける理由もこのひと言だけで説明ができるんだな(^^)

Not Hitori Bocchiプロジェクト代表
長澤禎文氏 の投稿より(写真もお借りしました)

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ママとねは事務局として、毎年 「トツキトウカSHIZUOKA EAST」を発行し、今年は6年目を迎えます。

私たちの手を離れて東部20市町に飛び立っていった詩集が、ご出産前後のパパママはもとより、こうやって学校のお子さん達や親御さんの手元にいって活用されていることを知るのはとっても嬉しいことです。

感想だけでも嬉しいです、
また読み聞かせしたよー、でもなんでも、
トツキトウカを活用した機会がありましたら、ぜひママとねに教えてください。発行の励みになります。

 

 

ママとね代表
中島あきこ
info@mamatone.net

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